夢を見ました。東京ファンフェスのリセールチケットに当選する夢です。もちろんそれはただの夢で、今日届いたメールは見慣れた「落選」でした。しかし本当の当選メールは別の所にあったのです。

震える手でリンクを開き、三行、見慣れた名前にとても見知ったような光景が頭をよぎり思わずタブを閉じました。再度開き、心臓がバクバクするのを感じながら文章を最後まで読み…目頭に涙が浮かんでいました。(在宅でよかった…)

ミトロンとイゲオルムの新たに明かされた情報、ヘルメスの描写など気になる部分もありますが、やはりエメトセルク+ヒュトロダエウスで同人活動すると決めた身としては彼らの描写一つ一つに心が揺さぶられてしまいます。とりわけ、「ヒュトロダエウス」に投票した身としては、彼視点の話で彼の思考や仕草が多く描かれているというのがもう……完全に私を殺すために作られた文章すぎます。

なので、彼について多く語ろうと思います。というより本当にこの文章はなんですか…??私を殺すために作られた文章ですか…?????(二回目)

「フフ、ここに置いていったら旅を快適にするも何も……ねぇ?」

ああ、いつもの口元に手を当てる仕草で再生される…「アゼムの残していった私物」からアゼムを追いかけるという流れがとてもアゼムです。その後のアーモロートの爽やかな描写も良い…創造物管理局とカピトル議事堂は本当にすぐ近くだったのですね。

その傍らにもうひとつの視知った色を見つけて、急ぐ必要はなさそうだと判断する。自然と笑みを浮かべながら、ゆったりとした足取りで先を目指した。

「視知った色」「視知った色」…いい響きですね。ミトロンにもエリディブスにも探し人を把握されているのが尊い。あとなんでしょう、微笑を浮かべながらゆったりした仕草というのがとてもいいなと思います…。

ヒュトロダエウスが曲がろうとするよりわずかに早く、前方から黒の塊が飛び出してきた。反射的に身を引き、すんでのところで衝突を回避する。

という反面意外と素早い局長さん。戦えるのでそれはそうです。普段おっとりしながらも有事のときにはヒュペルボレアの時みたいにとても頼もしいのでしょう。

「おや、よほど疲れてるんだねぇ。でもまあ、ワタシも食事については好みとかなくてさ。
 友人たちが楽しそうにしてるから楽しいってだけなんだよね、実のところ!」

ついこの間、局長さんは料理自体への知的好奇心はあるけれど食自体への興味は薄め、という妄想話をしていたのでものすごくタイムリー…です…。トリオずっと楽しく一緒にお食事して…………。

「……ねえ、キミはどうしてそんなに必死なの?
 それほど自分を追い込んでまで果たさなくちゃならない課題は、ないと思うんだけど」

ここの「課題は、」のところの「、」が滅茶苦茶好きです…。なんとなくここ、ぶつかりかけたという描写だけなのですが、ヘルメスが膝をついていて、ヒュトロダエウスもそれに合わせて膝をついている気がするんですよね。それで、相手の目線に立って問いかけようとしている。ストーリー中にうっすら光の戦士やメーティオンにしていた仕草です。何が言いたいかというと、相手が言葉を受け入れやすいように一呼吸おいている、というのがとても好きなんです。ストーリーの中でも重要な事実を告げるという役割を負っている彼が一番特徴的なのはこの独特な話し方な気がして…冒頭の「ねえ」もそうですね。ものすごく話が脱線しますが、私は彼のことを透明な湖や鏡のように思っていて…真実を映す、という性質に引き込まれるのがこれらの問いかけを表す話し方なのだと思います。人は聞かれると考える。彼に見つめられて、ゆったりと話しかけられると否応なしに自分が何者か考えざるをえなくなるのだろうと。…脱線しすぎてしまったので戻ります。

少し危うげな足取りを思わず見守ってしまうが、彼は何度か壁に肩をぶつけながらも、どうにか帰っていった。

語りは二人メインに…と思いつつもどうしても気になってしまうこの描写。だ、誰か彼をエメロロアルス院に……。

残念、貴重な笑顔は実に儚い。

あーーーーっ!!!!!!!儚い………貴重な笑顔…。

それを見送ってから、そっとエメトセルクの横顔を覗いた。

そうやっていつもアゼムを見ているエメトセルクの横顔を見ていたのかな…と思わせる描写。ヒュトロダエウスは二人よりも少しだけ後ろにいて二人を見ているイメージがあります。それが彼の幸せであり、ただ私としては少し切なくなる部分で…と、また話が脱線しかけたので戻ります。

「からかうな。私は別に……せいぜい挑発をしているだけだ。
 突拍子もない目的で出かけるあいつに対して、『やれるものならやってみろ』とな」

このあとのその…エメトセルクとアゼムの関係の描写がすごく好きで…。私はエメトセルクとアゼムは純粋な友だちとは少し違っていて、似た者同士(素直さがあれば、実はハーデスはとてもアゼム向きだったと思っています)で、かつライバルだと思っているところがあって。競い合って、それぞれ星を良くしていた仲だという妄想を勝手に繰り広げていました。なのでこの、素直ではない信頼、というのが本当にむず痒くてたまらないな…と思いました。

なにせ稀有な眼を持つもの同士、幼年のときからつるんできた親友なのだから。

幼年のときから、幼年のときから、幼年のときから………ヒュペルボレアで長い付き合いであることは示されていましたが、どこからか…までは確定ではなく、二次創作させていただいている身ながら心配していましたが確定してしまいましたね…。脳内でケーキが用意されてクラッカーがなっている気分です。

この後の話は終末に移っていきますが、この記事での語りはここまでにしようと思います。あの選択を選ぶに至るまでの道は意図されてあまり多く語られていないように見えて、私自身、まだまだこれから考えていきたいと思ったためです。

星よ、今、古き人の命が還る。
我々は貴方であり、貴方は我々であった。
この身体を、魂を、記憶を織りなしていたものを巡らせて、いつかまた岸辺へと運んでおくれ。

ここまで、と言ったところ恐縮ですが妄想に関わらない部分で最後に…。この詩的な語りがとても好きです。古代人らしい、星に仕えるものらしい台詞で…あと、「岸辺」という言葉も。私が好きな漫画や歌などで多く出てくる言葉で、遠い未来の先に帰ってくる過去、というイメージがあります。

衝動に任せるあまり、とても読みにくい文章を書いてしまった気がしますが、ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。漫画ではとても時間をかけてネームを作っている分、たまには受けた衝撃をそのまま表現したくて書いてしまいまいした。

Xでも書きましたが、この内容だったということはかのアンケートで彼にとても票が多く集まったということで…。そのことがまず本当に一番嬉しいです。ありがとうFF14、石川夏子さん。そしておめでとう、ヒュトロダエウス。懐かしく新しい私の友だち。

アンケートのスクリーンショット。今見るととても幼い文章だな…と思うのですが、願いを素直に書きました。